SUPER GT 2026 第4戦/決勝

富士スピードウェイ

2026.08.03 sun

8月2日(日)、静岡県・富士スピードウェイで「2026 AUTOBACS SUPER GT 第4戦 FUJI GT 300km RACE」の決勝レースが行われました。朝の穏やかな空模様から一転、たびたび激しい雨に見舞われる不安定な空模様のなか、スタート直後にはGT500クラスの接触アクシデントによる赤旗中断も発生。天候とタイヤ選択の見極めを何度も強いられる一戦となりました。14番グリッドからスタートした96号車K-tunes RCF GT3は、新田守男選手・高木真一選手のベテランコンビと一瀬俊浩チーフエンジニアをはじめとするチームの冷静な判断で走り抜き、15位でゴール。貴重な4ポイントを獲得しました。

ぎりぎりのタイヤ選択で迎えた13時30分のスタート

決勝当日は朝から気温31℃を超える真夏らしい暑さとなりました。レース前のピットウォークでは、8月8日に誕生日を迎える影山正彦監督へサプライズの祝福が贈られ、福住仁嶺選手や阪口晴南選手といった縁のあるドライバーも輪に加わるなど和やかな一幕も。しかし11時30分、富士スピードウェイの上空を黒い雲が覆うと、一転して大粒の雨が降り出します。

正午からのウォームアップの時点で雨は上がっていましたが、路面はウェットだったため、チームはハードめのウェットタイヤを選択。まもなく一瀬チーフエンジニアから第1スティントを担当する新田選手に「ドライタイヤで行けそうか確認してください」との無線が入り、路面の乾きを確認した新田選手はすぐにピットイン。他チームも続々とドライタイヤへ切り替えるなか、チームは、予選から履き続けてきたハードめのドライタイヤで決勝に臨むことを決断しました。

ところが13時のグリッドウォーク中に雨が再び降り出しました。それでも日は差し始めていたため、チームは雨が上がると見込み、新田選手にドライタイヤのまま走ってもらうことに決めます。フォーメーションラップ5分前の13時25分、狙い通り雨は上がりました。13時30分、気温31℃、路面温度41.2℃のなか、セーフティカー(SC)先導で300kmの決勝レースがスタートしました。

厳しいエンジンパフォーマンスのなかで我慢の序盤

SC先導のまま4周を終え、5周目にグリーンシグナルが点灯した直後、ホームストレートでGT500クラスの車両同士が接触し、1台が宙を舞う大きなアクシデントが発生。レースは赤旗中断となりました。14時15分、6周目からセーフティカー先導で再スタートしましたが、この中断の間に路面温度は35℃まで下がりました。

9周目まで隊列走行を続けた後、10周目にグリーンシグナルでレース再開。トップ勢が1分38秒台で周回するなか、エンジンパフォーマンスの厳しさに苦しむ新田選手は1分40秒台前半で周回を重ね、後続車3台にパスされて17位まで後退します。

24周を走り終えた新田選手はピットインし、高木真一選手にバトンタッチ。路面温度が35℃まで低下したことを受け、チームは当初想定していた外側のタイヤ2本のみの交換作戦を見送り、4輪をソフトめのドライタイヤに交換しました。

ファイナルラップで15位に浮上しポイント獲得

コースに復帰した高木選手は、冷えたタイヤでのアウトラップでいったん26位まで後退。それでも燃料が減り、車重が軽くなるにつれてラップタイムが向上し、41周目にはベストラップとなる1分39秒677を記録します。

他車のピットインによる順位変動もあり、徐々にポジションを回復しながら着実に周回を重ねる高木選手。55周目には前を走る61号車のタイヤバーストで16位に浮上すると、「あと1台パスすればポイント獲得」と一瀬チーフエンジニアが無線で鼓舞します。

16位のまま迎えたファイナルラップの61周目、高木選手は一瀬チーフエンジニアに応えるように最終コーナーで9号車をとらえて15位に浮上。そのままチェッカーフラッグを受けました。

K-tunes Racingは15位フィニッシュで1ポイント、トップと1周差以内での完走で3ポイントが加算され、合計4ポイントを獲得。開幕からの累計は24ポイントとなり、チームランキングは11位につけました。

次戦は2026シーズンの折り返し地点となる第5戦鈴鹿大会。中高速コーナーを中心に構成された鈴鹿サーキットは、もともとRCF GT3が力を発揮しやすいコースです。

エンジンのパフォーマンス不足は引き続き懸念されますが、今大会で見えてきたセットアップの方向性と、決勝のロングでもパフォーマンスを維持し続けるブリヂストンタイヤを武器に、上位進出を目指します。

Results

2026 AUTOBACS SUPER GT Rd.4 FUJI

  • Number
    96
  • Machine
    K-tunes RCF GT3
  • Driver
    新田守男/高木真一

08.02 決勝レース 富士スピードウェイ 天候:雨/曇り 路面:ウェット/ドライ

  • Position
    15th
  • Best Time 
    1'39.677
  • Tyre
    BS

Comments

  • Masahiko Kageyama

    Masahiko Kageyama 影山正彦 Team Director

    0ポイントで終わることは避けたかったので、4ポイントでも獲得できて正直ほっとしています。第2戦でも見られたエンジンパフォーマンスの厳しさは相変わらずでしたが、クルマ自体の仕上がりは非常に良く、コーナリング性能も高いレベルでまとまっていました。レース終盤でも、燃料が減るにつれてラップタイムが縮まっていく安定感は、ブリヂストンタイヤのポテンシャルの高さを物語っています。次戦の鈴鹿は中高速コーナーが多く、RCF GT3が比較的得意とするレイアウトなので、少しでも上位でチェッカーを受けたいと思います。

  • Morio Nitta

    Morio Nitta 新田守男 Driver

    雨や赤旗中断で路面温度が下がってしまい、ハードめのタイヤとのマッチングが難しいスティントになりました。エンジンパワーの厳しさは土曜日の公式練習から感じていましたが、燃料をフルに積んだレース序盤にはその影響がより大きく出てしまいます。それでも第2スティントで高木選手が見事に順位を戻してくれました。予選から積み上げてきたセットアップの方向性には手応えがあるので、次戦鈴鹿ではしっかり上位を狙いたいと思います。

  • Shinichi Takagi

    Shinichi Takagi 高木真一 Driver

    初めて履くソフトめのタイヤでの長いスティントで、正直どうなるか分からない状態でした。燃料が減ってクルマが軽くなるにつれてペースが上がり、着実に前のクルマを追うことができました。60周目に9号車を100Rでかわしたのですが、ヘアピンコーナー立ち上がりでパワーに勝る9号車に前に出られてしまいました。それでも最終ラップで再びチャンスを見つけて15位でフィニッシュできました。現状のエンジンパフォーマンスでは、ベストの結果だったと思います。

  • Taiyo Mitsumori

    Taiyo Mitsumori 光森太陽 Mechanic

    今回のような天候がめまぐるしく変わるレースは僕自身初めてでしたが、2人のベテランドライバーと、経験豊富なエンジニアの適切な判断のおかげで、僕らメカニックも慌てることなく対応できました。第3戦セパン大会の延期により空いた時間で、アンテナの調整など無線機の聞き取りにくさを改善したのですが、レース中のやり取りがスムーズになり、ピット作業の精度も向上しました。シーズン後半戦に向けて、こうした細かいことにこだわりながら、今まで以上にチームに貢献していきたいと思います。

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