待望の実戦投入を果たしたコルベット
予選20番手から大きくポジションアップしたRCF GT3
9月11日(金)-13日(日)、三重県の鈴鹿サーキットでGT World Challenge Asia(GTWCA)JAPAN CUP 2026の最終ラウンドとなる第7-8戦、そして同じ週末に2026 Intercontinental GT Challenge(IGTC)第4戦「第50回 SUZUKA 1000km」が開催され、K-tunes Racingは昨シーズンに引き続き、両レースにエントリーしました。
GT World Challenge Asia JAPAN CUP 2026 鈴鹿大会
96号車Chevrolet Corvette Z06 GT3.Rは、開幕戦SUGO大会のテスト走行でエンジントラブルによりリタイア。それ以来、富士大会はLEXUS RCF GT3、岡山大会はFerrari 296 GT3 EVOと、2大会連続で代替車両での参戦を強いられてきました。



その間、チームスタッフは懸命に原因特定と修理を進め、最終ラウンドである鈴鹿大会で、ついに実戦投入を果たせました。
ステアリングを握るのは末長一範選手(アマチュア)と阪口晴南選手(プロフェッショナル)のコンビです。一方の97号車Ferrari 296 GT3は、アマチュアドライバーのベティ・チェン選手側の事情により、今大会を急遽欠場しています。
予選──ぶっつけ本番のコルベットも着実にタイムアップ



12日(土)午前の予選Q1は末長選手が担当しました。天候は曇り、気温25℃・路面温度28℃。前日の公式練習がウェットだったこともあり、Chevrolet Corvette Z06 GT3.Rでのドライでの走行はほとんど初めてに近い状態で、末長選手は5周目に自己ベスト2分04秒729をマークし、9番手。決勝レース第7戦は9番グリッドからのスタートが決まりました。
続くQ2を担当した阪口選手は1分59秒745までベストタイムを詰めて総合4番手につけ、第8戦は4番グリッドからのスタートとなりました。
決勝レース第7戦──サクセスペナルティを乗り越え6位に
第7戦は同日13時45分スタート。前戦岡山大会を制していた96号車には、ピットストップ時に15秒のサクセスペナルティが課されています。



9番グリッドからスタートした末長選手は、1周目に発生した555号車と27号車の接触(27号車がグラベルにストップしセーフティカー導入)を受け、2周を終えた時点で7番手まで浮上しました。



10周を消化したところでピットインし阪口選手に交代しましたが、ペナルティの影響でコース復帰直後は10番手まで後退。ただし他チームのピットストップによる順位変動で7番手まで回復すると、以降は着実に周回を重ね、22周目には45号車をパスして6番手に浮上。そのまま6位でチェッカーフラッグを受けました。
決勝レース第8戦──雨の激戦を8位で締めくくる



13日(日)の第8戦は前夜からの雨で路面が終始ウェットとなり、フォーメーションラップは行われずセーフティカー先導でのスタートとなりました。
4番グリッドからスタートした阪口選手は、44号車のコースアウトによるFCY(フル・コース・イエロー)、さらに救出作業のための赤旗中断を挟みながらも4番手をキープ。12周を終えてピットインし、末長選手にドライバー交代しました。



末長選手にとっては、走行経験がほとんどないコルベットで、テクニカルコースとして知られる鈴鹿サーキットのウェットコンディションに挑むという厳しい状況でした。末長選手は健闘を続けましたが、少しずつ他車に順位を譲る形となり、17周目には45号車にもかわされて、8位でフィニッシュしました。
2026 IGTC第4戦 SUZUKA 1000km
同じ週末、K-tunes Racingは昨シーズンのGTWCA JAPAN CUPで使用してきたLEXUS RCF GT3を96号車として鈴鹿1000kmにエントリー。


この日ダブルヘッダーとなる阪口晴南選手、スバルのファクトリードライバーとしてSUPER GT GT300クラスを戦う山内英輝選手、そしてHOPPY team TSUCHIYAから同じくGT300クラスに参戦している松井孝允選手というプロフェッショナルドライバー3人体制で臨みました。



同レースには、プロフェッショナルドライバーのみで構成されるPROクラス、プロとブロンズドライバーが混成するブロンズクラス、PRO-AMクラス、アマチュアドライバーのみで争われるAMAクラスの計29台がエントリーしており、K-tunes RacingはPROクラスでの参戦です。
予選──クリアラップに苦しみ20番手



12日(土)夕方からの予選は、17時40分スタートのQ1を阪口選手、18時02分スタートのQ2を山内選手、18時25分スタートのQ3を松井選手がそれぞれ担当しました。
気温26℃・路面温度30℃、ホームストレートへの向かい風が強い中で行われたQ1で、阪口選手は2分01秒020をマークし11番手。Q2の山内選手は自己ベスト2分01秒710を記録したものの、前走車に阻まれクリアラップが取れず23番手にとどまりました。




ナイトセッションとなったQ3の松井選手は、3周目に2分01秒500で一時9番手につけたあと、4周目に自己ベスト2分01秒217まで更新しましたが、山内選手と同様にクリアラップを十分に取れず20番手に終わりました。
前日から気温が5℃ほど上昇し、エンジン出力にも影響が出ていたとみられる状況も、タイムアップを難しくした一因でした。3セッション平均タイムは2分01秒315で総合20番手となり、決勝は20番グリッドからのスタートが決まりました。
決勝レース──プロフェショナル3人の走りで大きくポジションアップ



決勝は13日(日)12時48分スタート。前夜から降り続いた雨は昼前に上がったものの路面はウェット。スタートドライバーの山内選手はウェットタイヤでグリッドに並びましたが、チームはグリッド上でスリックタイヤに履き替える判断を下しました。
路面がまだ濡れ、慎重さが求められるスタートとなりましたが、山内選手は巧みなドライビングで難しい状況を乗り切り、1周目で7つポジションを上げて13番手に浮上すると、安定したペースで上位を追い続けました。


60周を終えてドライバーが松井選手に交代した直後、S字コーナーで555号車と18号車が接触してFCYが導入されました。この接触アクシデントにより555号車が後退したことで、松井選手は12番手に浮上。FCY解除後は5号車、86号車をパスしてさらにポジションを上げます。
97周目には自己ベスト2分01秒902を記録するなど、トップ勢に迫るペースで周回を重ね、124周を終えた時点で7番手まで引き上げ、阪口選手にバトンタッチしました。



7番手でコースに復帰した阪口選手は、アウトラップで9番手まで後退。それでも前を行く93号車との差をわずか数周で20秒近くから2秒台まで一気に詰め、136周目のホームストレートで見事パスして8位に浮上しました。
レース終盤に猛追してきた86号車に176周目で追いつかれ、177周目にかわされて9位に後退。そのまま6時間30分のレースを走り切り、総合9位(PROクラス7位)、トップから3ラップ遅れでチェッカーを受けました。



予選ではクリアラップが十分に取れず20番手に沈んだものの、経験豊富な3人のプロフェッショナルドライバーの走りによって、決勝では着実に上位へ食い込む結果となりました。
2026シーズンを振り返って
Chevrolet Corvette Z06 GT3.Rでの参戦が叶わなかったシーズン序盤を経て、岡山大会ではFerrari 296 GT3 EVOの代替車両ながら末長選手と福住選手のコンビで優勝を飾ったK-tunes Racing。


迎えた最終戦の鈴鹿では、第7戦で8ポイント、第8戦で4ポイントを獲得し、合計60ポイントでシリーズランキングは14チーム中7位につけました。
同じ週末に戦った鈴鹿1000kmでも手強い海外勢と互角に戦い、国際レースで存在感を示すなど、収穫の多いシーズン最終ラウンドとなりました。

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