序盤のアクシデントが響く
マシントラブルでリタイアに
9月21日、宮城県スポーツランドSUGOで2025年シーズン第6戦の決勝レースが行われ、96号車K-tunes RCF GT3は20番グリッドからスタートしましたが、序盤のアクシデントが響き10ラップでリタイアとなりました。
好天に恵まれた決勝レース
決勝当日は午後には青空が広がり、絶好のレース日和となりました。気温24℃、路面温度32℃と、予選日よりも路面温度が上昇し、K-tunes Racingがセレクトしたダンロップのやや硬めのコンパウンドタイヤが本来のパフォーマンスを発揮することが期待されました。
宮城県警の白バイとパトロールカーに先導されたパレードランを経て、84周・300kmの決勝レースがスタートしました。
序盤の1コーナーで後続車と接触
スターティングドライバーを務めた新田守男選手は、2ラップ目の第1コーナーでインに進入した後続車と接触し、ボディ右側に軽い損傷を受けました。しかし、走りにはまったく問題がなく、そのままレースを続行しました。
新田選手はベストラップ1分20秒841と上位勢に迫るタイムで軽快に周回を重ね、6ラップ目には前を走る30号車をオーバーテイクして22位に浮上しました。
ハイポイントコーナーでの不運なアクシデント
7ラップ目、前を走る25号車が他車とのバトルで姿勢を乱し加速が鈍ったのを新田選手は見逃さず、ハイポイントコーナーでアウト側から並びました。
しかし、25号車がアウト側にふくらんだため、押し出されるようにコースの外側へ……。コースサイドの芝に窪みがあり、96号車はアンダーフロアをヒットしてしまいました。
その後もラップタイムの落ち込みはなく新田選手は走り続けましたが、水温が上昇し、9ラップ目で「警告灯が点灯した」との無線がチームに入りました。
ラジエーター損傷が致命傷に
96号車はスロー走行でなんとかピットに戻り、メカニックが確認したところ、ラジエーターが損傷して穴が空いているのを発見しました。
おそらくコースアウト時に飛び石などがラジエターにヒットしたのでしょう。そこからクーラントが漏れていたため、警告灯が点灯したのでした。
さらに、フロアパネルも損傷しており、応急修理にかかる時間と残りのレース時間を鑑みて、チームは惜しくもリタイアを決定しました。
相性の良いSUGOでの無念のリタイア
K-tunes Racingにとって、スポーツランドSUGOは相性の良いサーキットです。中高速コーナーを得意とするRCF GT3の特性が活かされるコースレイアウトで、2023年にはポールポジションを獲得して8位入賞を果たしています。
今大会ではサクセスウェイト31kgという軽量な状態で参戦していただけに、序盤でのアクシデントが悔やまれる結果となりました。
残り2戦を残したシーズン後半戦、第7戦オートポリスでは昨シーズン3位表彰台を獲得しているだけに、ベテランコンビの新田守男選手と高木真一選手を中心にチーム一丸となって巻き返しを図ります。




Masahiko Kageyama 影山正彦 Team Director