新コンパウンドタイヤで挑むも
わずか0.06秒差でQ2進出ならず
10月18日(土)、オートポリス インターナショナル レーシングコースで2025 AUTOBACS SUPER GT 第7戦「AUTOPOLIS GT 3Hours RACE」の公式予選が行われました。
ダンロップが前戦SUGOで導入した新コンパウンドタイヤの1段階ソフトなタイヤを初めて実戦投入しましたが、予選12位と僅差ながらQ2進出を逃しました。
不安定な天候での予選
朝方は青空が広がる気持ちの良い秋晴れでしたが、10時頃には西方から白い雲が立ち込め、冷たい風も強くなってきました。11時を回ると雨がパラパラと降り始める不安定な天候となりました。
午前中の公式練習走行では、新田守男選手と高木真一選手が交代でステアリングを握り、トータル115分に及ぶセッションで新しいタイヤへのセットアップを煮詰めていきました。
走り始めはタイヤが路面を捉えるグリップ感が足りず、やや上下に跳ねるような挙動も見られましたが、徐々にセットアップの方向性を見出していきました。
再び雨が降り始める中でのアタック
14時25分、公式予選開始の約20分前に再び雨が降り始めましたが、その後雨足が弱まる微妙な空模様となりました。
14時45分に始まった公式予選GT300クラスAグループでは、高木真一選手が96号車K-tunes RCF GT3のステアリングを握り、トップでピットアウト。天候が不安定な予選では、再び雨足が激しくなる可能性があるため、早めにベストタイムを出しておくことが賢明だったからです。
気温21℃、路面温度23℃、湿度82%というコンディションの中、雨はほぼ上がっており、午前の公式練習で使用したスリックタイヤを履いてのアタックとなりました。
3ラップ目に1分53秒512で2位につけると、ライバルもベストタイムを更新し順位を落とすなかで4ラップ目には1分45秒355にタイムを短縮し4位に浮上。午前の公式練習でのベストタイム1分47秒130から約1.8秒も更新し、セットアップの成果が現れました。高木選手もマシンの仕上がりに手応えを感じていました。
5ラップ目もアタックしましたが1分45秒457とタイムを更新できず、その後61号車がコース終盤のセクター3でエンジントラブルによりコース上にオイルを撒き、6ラップ目はアタックできませんでした。
グループの巡り合わせが明暗を分ける
最終的に1分45秒355で12位となり、Q1を突破した9位とはわずか0.060秒差で惜しくも涙を飲みました。ピットに戻った高木選手は、「納得いくタイムアタックができたんだが…….」と残念そうに語りました。
ちなみにBグループのQ2進出9位のタイムは1分45秒719だったため、Bグループであれば6位相当の好タイムでした。グループBについては、小雨がぱらつくなど路面状況が完全に同じではないとはいえ、グループ分けの巡り合わせが明暗を分ける形となりました。
10月19日の決勝レースは23番グリッドからのスタートとなりますが、新しいコンパウンドのタイヤは決勝レースでのポテンシャルを秘めています。3時間の長丁場のレースで、粘り強い走りによる巻き返しに期待がかかります。




Masahiko Kageyama 影山正彦 Team Director