雨に荒れた波乱の開幕戦
新田・高木選手コンビの巧みな走りと
戦略が実らせた初戦6位入賞
SUPER GT 2025年シーズン開幕戦となる岡山国際サーキットでの決勝レース。 K-tunes Racing RC FGT3は波乱に満ちた天候の中、見事な粘りのレースを披露しました。
決勝当日は予選時の初夏を思わせる晴天とはうって変わり、気温13℃ほどの雨天。強風も吹き付け、体感温度は10℃を下回る厳しいコンディションとなりました。
前日の天気予報では決勝レーススタート時には晴れ間が見えるとの予想でしたが、13時10分のスタート時も雨は止まず、完全なウェットコンディション。19番グリッドからのスタートとなったK-tunes Racing RCF GT3は新田選手がステアリングを握り、レインタイヤを装着してレースに臨みました。
レース序盤、GT500クラスのマシンによる多重クラッシュで赤旗中断という波乱の幕開けとなりました。再スタート後も、立て続けに発生するアクシデントでセーフティカーが導入される展開が続きました。
このような混乱の中、新田選手はベテランの落ち着きを見せ、他チームがピットインでタイヤ交換を行う中、37秒台の安定したラップタイムを刻み続けました。
チームはウェットタイヤでなるべく粘り、高木選手へのドライバー交代時にドライタイヤに替えるという作戦を採用。50ラップ目には見事5位まで順位を上げたところでピットイン。ドライバーを高木選手に交代し、マシンはドライタイヤに履き替えてコースへと戻りました。
ピットアウト後、一時13位まで順位を落としたものの、高木選手は路面温度が低く十分なグリップを得られない難しいコンディションの中、徐々にペースを上げていきました。タイムモニターには刻一刻と短縮されるラップタイムが表示され、61周目にはついに1分30秒505のベストラップを記録。その安定した走りで次々と追い上げ、ゴールまで残り7周となる73周時点では3位にまで浮上しました。
しかし、レース終盤にかけてタイヤの限界が近づき75周で4位に、さらに77周目の最終コーナーで後続車に接触され、バランスを崩したマシンは順位を6位に落としたまま80周を完走。予選19位から13ポジションアップの6位入賞という素晴らしい結果で開幕戦を締めくくりました。
厳しい天候の中、新田選手と高木選手という2人のベテランドライバーを軸に、チーム一丸となって挑んだK-tunes Racingの第1戦決勝レースでの奮闘は、第2戦富士スピードウェイ以降の更なる活躍への期待を高める素晴らしいシーズンスタートとなりました。





Masahiko Kageyama 影山正彦 Team Director