
ホームグラウンドでの新たな挑戦2台体制で迎える岡山大会
富士でのアクシデントを乗り越えて 岡山を拠点とするK-…
「F1日本グランプリ」の舞台としても知られる鈴鹿サーキット。多彩なコーナーレイアウトとドライバーへの技術的な要求度の高さで世界的に評価されるこの名門サーキットで、SUPER GT 2025第5戦が開催された。シーズン折り返し地点で巻き返しを図りたいK-tunes Racingは、今季初のQ2進出を果たした予選から、猛暑という厳しいコンディションでの300km決勝レースに挑んだ。
8月23日、午後の公式予選では気温32℃、路面温度43℃と比較的穏やかなコンディションとなった。
午前中の公式練習ではマシンのセットアップは良好な状態を示していたが、気温の高さが影響したのか、エンジンが本来のパフォーマンスを発揮しておらず、チーム無線に新田守男選手から「いままでで最もエンジンが回っていない」とのコメントが入る。
同じRCF GT3を走らせている他チームでも同様の現象が報告されており、限られたパフォーマンスの中でベストを尽くす方針で予選に臨んだ。
15時33分にスタートしたGT300クラスBグループのQ1では、高木真一選手が慎重にアタックラップのタイミングを見極め、残り40秒で1分59秒051のベストラップを記録。Bグループ9位で今シーズン初となるQ2進出を決めた。
Q2では新田選手がタイムアタックを担当。残り7分45秒でピットアウトし、1分58秒881のベストタイムを記録。このタイムで一時13位につけたが、セッション終盤に他車がタイムを更新し、最終的に16位でセッションを終えた。
決勝当日は気温35℃、路面温度52℃という猛烈な暑さに見舞われた。そんな中、15時37分にグリーンシグナルが点灯し、300km(52ラップ)の決勝レースが開始された。
スターティングドライバーを務めた新田選手は、24ラップでの交代を想定してレースをスタート。これは第2スティントを走る高木選手の周回数を抑えることでタイヤの消耗を最小限に留め、高木選手がゴールまでハイペースを維持できるようにする戦略であった。
新田選手は17ラップあたりから他チームが続々とピットインする中でも周回を続け、2分01秒680のベストタイムを記録。他車のピットインにより一時6位まで順位を上げ、計画通り24ラップでピットインした。
給油とタイヤ交換を終えたK-tunes RCF GT3のコクピットに収まった高木選手は19位でレースに復帰。レース中盤には路面温度が48℃に下がり、タイヤとマシンへの負担が和らぐ中、我慢強く周回を重ねた。
34周目で22号車がピットインして後ろで復帰したため18番手に順位を上げた。35周目には同じLEXUS RCF GT3の26号車がエンジンオーバーヒートでストップし、チームにも一瞬緊張が走る。
路面温度が46℃まで下がった終盤、39周目に高木選手はピットストップで前を行かれた62号車HELM MOTORSPORS GT-Rをパスして17番手に順位を上げた。
40周目には7位を走るD’station Vantage GT3が左タイヤバーストでコースアウト、44周目には6号車UNI-ROBO BLUEGRASS FERRARIが右リアタイヤバーストを起こし、K-tunes RCF GT3は15位のポイント圏内に浮上する。
K-tunes RCF GT3はそのまま15位でチェッカーフラッグを受けたが、2位入賞した60号車に最低重量違反が発覚して失格となったため、1ポジション繰り上がり14位に。その結果、貴重な2ポイントを獲得した。
酷暑の中、ベテランコンビが粘り強い走りでマシンを確実にゴールまで運び、貴重な2ポイントを獲得した第5戦。シーズン終盤では1ポイント、2ポイントの差がランキングに大きく影響することが予想されるだけに、今回の結果はシーズン後半戦での巻き返しに向けた重要な足がかりとなるだろう。
新田・高木選手というベテランコンビによる経験に裏打ちされた安定した走りとチーム一丸となった戦略が実を結んだ、猛暑の鈴鹿300kmバトルとなった。
SUPER GT Round.5 鈴鹿を終えて
予選では今季初のQ2進出を果たし、決勝でも着実に自分たちのレースに徹して2ポイントを獲得することができました。予選、決勝を通してチーム全体として着実に前進している手応えを感じています。一方で、ピット作業についてはまだ改善の余地があり、チーム全体でさらにレベルアップを図っていきたいと考えています。次戦のSUGOに向けては、当たり前のことですが一つ一つを確実に積み重ねることが何より重要です。今回の経験をしっかりと生かせるよう、チーム一丸となって取り組んでいきます。
Morio Nitta 新田守男 ドライバー
予選16位は、現在のRCF GT3でのパフォーマンスを考えると、受け入れられる結果だと感じています。決勝レースでは想定以上の暑さに苦労しました。序盤は良いフィーリングで走れていたのですが、途中からフロントタイヤのパフォーマンスが落ちてコーナーで曲がりにくくなり、思うようなペースで走れませんでした。それでもごまかしながらチームの作戦通り24ラップを走り切ることができました。他車のトラブルに助けられた面もありましたが、厳しいコンディションの中で2ポイントを獲得できたのは、第6戦SUGOにもつながる良い結果だったと思います。
Shinichi Takagi 高木真一 ドライバー
予選では今季初のQ2進出を果たすことができ安心しました。決勝レースでは、ピットストップで前に行かれた62号車との接戦が印象的でした。お互いのタイヤライフを見極めながらの我慢比べでしたが、相手のタイヤが厳しくなったタイミングでパスすることができました。路面温度が下がりタイヤのコンディションが改善されたことも良い方向に働きました。厳しい暑さでしたが、チーム全員が良いマシンに仕上げてくれたおかげで完走を果たし、14位で2ポイントを獲得できました。今後も地道にチームとともに頑張っていきたいと思います。
Masashi Yamada 山田将嗣 メカニック
決勝レースではピット作業により順位を落とす場面もありましたが、新田選手と高木選手の素晴らしい走りのおかげでなんとかポイントを獲得することができて良かったです。4月にこのチームに加わるまでは岡山トヨペットで一般車のメカニックをしており、レーシングカーは初めての経験でしたが、レーシングカーでは一本一本のボルトを丁寧にトルク管理するなど、一般車とは違う繊細さが求められます。自分たちの作業が結果として見える形で現れるのはとてもやりがいを感じますし、チーム一丸となってさらに頑張っていきたいと思います。
08.23 公式予選Q1 Bグループ 鈴鹿サーキット 天候:晴れ 路面:ドライ
08.23 公式予選Q2 鈴鹿サーキット 天候:晴れ 路面:ドライ
08.24 決勝レース 鈴鹿サーキット 天候:晴れ 路面:ドライ
Masahiko Kageyama 影山正彦 監督