今シーズン初のQ2進出を果たすも16位 ベテランコンビが決勝で逆転劇を狙う
8月23日、真夏の鈴鹿サーキットでSUPER GT 2025年シーズン第5戦の公式予選が行われました。折り返し戦となる今大会で巻き返しを図りたいK-tunes Racingは、今シーズン初となるQ2進出を果たしましたが、最終的に16位という結果となり、明日の決勝は16番グリッドからのスタートとなりました。
セットアップ順調もエンジンパフォーマンスに課題
当日の鈴鹿サーキットは気温32度、路面温度43度と、8月の鈴鹿としては穏やかなコンディションでした。午前中の公式練習では、新田守男選手と高木真一選手が交代でステアリングを握りながらセットアップを確認し、マシンのバランスは良好な状態でした。
ただし、エンジンが本来のパフォーマンスを発揮しておらず、チームの無線では新田選手から「いままでで最もエンジンが回っていない」とのコメントがありました。同じRCF GT3を走らせている他チームでも同様の現象が報告されており、チームとしては限られたパフォーマンスの中でベストを尽くす方針で予選に挑みました。
高木選手がQ1突破、新田選手のQ2で16位
15時33分にスタートしたGT300クラスBグループのQ1では、高木真一選手がステアリングを握りました。高木選手は午後3時35分30秒にピットアウトし、アタックラップのタイミングを慎重に見極めながら周回しました。
そして残り40秒のタイミングで1分59秒051のベストラップを記録し、Bグループ9位で今シーズン初となるQ2進出を決めました。高木選手からは「もう少しオーバーステアに振ってもいい」との感触が得られたため、チームはその方向にセットアップを修正してQ2に臨みました。
16時8分にスタートしたQ2では、新田選手がタイムアタックを担当しました。路面温度は42度とやや下がりましたが、Q2は台数が多くアタックタイミングの見極めが重要となります。
新田選手は残り7分45秒でピットアウトし、集中した走りで1分58秒881のベストタイムを残り30秒のタイミングで記録しました。このタイムで一時13位につけましたが、チェッカーフラッグが振られる16時18分までの間に他車がタイムを更新したため、最終的に16位でセッションを終えました。それでも、明日の決勝では十分にポイントを狙える位置につけることができました。
鈴鹿での実績を武器に決勝で上位入賞を目指す
K-tunes Racingにとって鈴鹿サーキットは期待の持てる舞台です。新田選手は現在GT300クラスに参戦しているドライバーの中で鈴鹿サーキットでの最多勝利記録となる4勝を誇り、ポールポジション獲得数も最多の3回という豊富な実績を持っています。また、チームとしても2018年、2019年と連続優勝を達成するなど、鈴鹿での戦績は申し分ありません。
現在、ドライバーランキング13.5ポイントで20位、チームランキング23ポイントで16位につけるK-tunes Racingにとって、シーズン後半戦への重要な足がかりとなる一戦です。16番グリッドからのスタートとなる明日の決勝では、ベテランコンビの経験を活かしたタイヤマネジメントと安定した走りで上位に食い込み、後半戦での巻き返しにつなげる上位入賞を目指します。




Masahiko Kageyama 影山正彦 Team Director