新エンジニア陣により進化したRCFで挑む
25年シーズンの初予選
ベテランコンビが語る手応えと決勝への期待
春の陽光が眩しい岡山国際サーキットに、2025年シー ズ ン の 幕 開 け を 告 げ る エ ン ジ ン 音 が 響 き 渡 りまし た 。K-tunes Racing は、引き続き新田守男選手と高木真 一選手のベテランコンビ、そして影山正彦監督の体制で 今シーズンに挑みます。
12日予選当日は雲一つない青空の下、気温は最高22 度と4月としては異例の暖かさ。路面温度も上昇する中、岡 山 国 際 サ ー キ ッ ト( 3 / 1 5 – 1 6 )、富 士 ス ピ ー ド ウ ェ イ (3/23、24)での公式テストでは経験できなかった高温コンディションで臨むことになりました。
今シーズンから導入されたレギュレーションにより、タイ ヤが予選・決勝合わせて16本(4セット)という制限の中 での戦略が求められます。チームは高温路面向けハード タイヤを1セット用意していましたが、決勝が高温に見舞 われるケースに備えて温存し、予定通りソフト寄りのコン パウンドを選択して予選に臨みました。
午後2時、いよいよGT300クラス予選Q1がスタートし、 新田守男選手がアタックを開始。空が白い雲に覆われ、 公式練習走行が行われた午前中より日差しは優しくなったサーキットですが、路面温度はチームが想定していた ほどには下がらず、新田選手が繰るRC F GT3のタイム が思うように伸びません。
最終的に1分26秒114のタイムをマーク。惜しくも9位のGAINER TANAX Zに0.075秒差で敗れ、Q2進出はな りませんでした。今シーズンは昨年のタイム合算方式か ら、従来の「一発勝負型」のノックアウト方式に戻ったため、このQ1の結果が明日の決勝グリッドを決めることと なります。
「もう少し気温が低ければ、このタイヤの特性を引き出せ たかもしれないのですが…………」と高木選手は悔しさ を滲ませました。
今シーズン、チームの体制は刷新。新たに下江浩晃チー フエンジニアのもと、スーパーフォーミュラで2連覇に貢献した一瀬俊浩エンジニアと、同じくスーパーフォーミュ ラで2年連続チャンピオンを支えた森藤健吾データエンジニアの参画、緻密なデータ分析を駆使することで、マシ ンの潜在能力をさらに引き出すことに成功しています。
「一発のタイムを出す予選向けのセッティングはまだまだ ですが、クルマ自体は驚くほど乗りやすい」と新田選手。「昨シーズンと比べると、まるで別次元の進化を遂げてい る」と高木選手も手応えを感じています。
明日の決勝は19位からのスタートとなります。オーバー テイクが難しい岡山国際サーキットでの挽回は容易では ありませんが、今シーズンより15位までポイント獲得可能となった新ルールの下、チームの底力とベテランドライ バーの技量で着実に順位を上げ、初戦でのポイント獲得 を目指します。





Masahiko Kageyama 影山正彦 Team Director