厳しいコンディションのなか高木選手がQ1突破
15番グリッドから3時間レースに挑む
5月3日(日)、静岡県・富士スピードウェイで「2026 AUTOBACS SUPER GT 第2戦 FUJI GT 3 Hours RACE GW SPECIAL」の公式予選が行われました。ゴールデンウィーク真っ只中のサーキットに多くのファンが詰め掛けるなか、96号車K-tunes RCF GT3はQ1を高木真一選手、Q2を新田守男選手が担当。第1戦岡山大会での7位という結果を受け、BOP(※1)によりエンジンパワーが厳しいなか、高木選手がQ1を突破し、決勝は15番グリッドから3時間レースに臨みます。
公式練習で露わになった課題
富士スピードウェイはRCF GT3にとって決して得意とは言えないサーキットです。自然吸気エンジンゆえ、低速コーナーが連なるセクター3ではターボエンジン勢に対してコーナー立ち上がりの加速でどうしても分が悪くなるからです。
今大会ではさらに、BOPで車両重量が第1戦の1315kgから1330kgへ増加したうえ、エアリストリクター径(※2)の縮小もあり、第1戦岡山大会と比べてエンジンパフォーマンス面で厳しい状態で臨むことになりました。
富士スピードウェイの高い標高に起因する低い気圧もエンジン出力に影響しているためか、午前の公式練習でコースインした新田守男選手から「パワー感がない」との無線が。続いてステアリングを引き継いだ高木真一選手からも「全然パワーが伸びないよ」とのコメントが入りました。
また、「コーナーの進入でリアが出る」「ヘアピンコーナーの入り口でABSが介入し過ぎて制動距離がのびてしまう」など、厳しい指摘が2人のドライバーから続き、公式練習の当初はセットアップが決まらない状況でした。
しかし、一瀬俊浩チーフエンジニア、辻凱杜パフォーマンスエンジニアを中心にチームは丁寧にセットアップを煮詰めていきました。
高木選手がAグループ7位でQ1を突破
午後に入ると西方から強風が吹き込み、路面温度は午前の32℃から約27℃まで下降。そんななか、GT300クラスAグループのQ1は14時20分にスタートしました。高木選手は最後にピットアウトし、クリアなコンディションでのアタックを狙います。
一瀬俊浩チーフエンジニアから「Q1の残り30秒、もうワンプッシュ」との無線が届いた直後の4ラップ目に高木選手は1分36秒652を記録すると、チェッカー後の5ラップ目でさらに1分36秒390へ更新し、Aグループ7位でQ2進出を果たします。
アタックを終えた高木選手は、エンジニア陣の的確なセットアップ変更に感謝の言葉を述べ、安堵の表情を見せました。
なお、「コーナーの出口でアンダーステア気味」との高木選手のコメントを受け、チームはフロントの車高を落としてダウンフォースを稼ぐことで、よりコーナーで曲がる方向にセットアップを変更し、Q2を担当する新田選手を送り出しました。
エンジンパワーが伸びず、Q2は15番手
Q2は15時13分にスタート。直前には弱い雨がパラつきましたが路面はほぼ濡れず、ホームストレートには風速5メートル前後の追い風が安定して吹き込んでいるため、ラップタイムの伸びが期待されました。
18台中最後にコースインした新田選手は2周目に3位、3周目に6位と順位を上げましたが、ライバル勢のタイム更新には追いつけず、最終的なベストは4周目の1分36秒172で15位に終わりました。
ホームストレートの追い風の影響もあってか、GT300予選トップの61号車は1分34秒314のコースレコードを樹立し、13位以上が1分35秒台に集中する激戦でした。
新田選手はQ2後、セクター1・セクター2のタイムは悪くなかったものの、公式練習時に感じたエンジンパワー不足は解消されず、セクター3でタイムを落としてしまったと率直に振り返りました。
正攻法で上位を目指す
公式練習での走り出しに不安を抱えていた影山正彦監督も、高木選手のQ1突破でひとまず胸をなでおろしました。15番グリッドからでも、2回のピットストップを含む長丁場のレースならば上位を狙える可能性は十分にあります。ブリヂストンタイヤのロングランでのパフォーマンスへの手応えを胸に、チームは3時間レースに挑みます。
(※1)「BOP(バランス・オブ・パフォーマンス)」は日本語で「性能調整」を意味し、異なる性能のマシンが競合するGT300クラスにおいて、各車両の性能差を埋め、より接戦で面白いレースを促すために導入されているシステム。
(※2)エンジンの吸気系の口径を調整することで、エンジンパワーを抑える措置








Masahiko Kageyama 影山正彦 Team Director