96号車に急遽LEXUS RCF GT3を投入<br>福住選手・末長選手のコンビで富士に挑む

GT WCA JAPAN CUP 2026 Rd.3-4 FUJI Preview96号車に急遽LEXUS RCF GT3を投入
福住選手・末長選手のコンビで富士に挑む

by Koichi Yamaguchi/ July 10,2026

7月11日・12日、静岡県の富士スピードウェイでGT World Challenge Asia(GT WCA)JAPAN CUP 2026第3-4戦が開催される。一昨年の大会ではFerrari 296 GT3が2戦を通じてポール・トゥ・ウィンを達成し、LEXUS RCF GT3も第3戦で2位に入って1-2フィニッシュを飾るなど、圧倒的な強さを見せた。しかし昨シーズンは一転、ABSシステムの不具合に泣かされたFerrari 296 GT3がRd.4でリタイアするなど、苦い結果に終わっている。開幕戦SUGOでもトラブルが相次いだK-tunes Racingにとって、今大会は巻き返しの機会となる。

96号車LEXUS RCF GT3──SUPER GTと同じエンジニア体制で臨む

今シーズン投入したChevrolet Corvette Z06 GT3.Rは、開幕戦SUGOの公式有料テストでエンジンブローが発生してリタイアに。チームは富士大会での復帰に向けて修理を進めてきたが間に合わず、急遽、昨シーズン使用したLEXUS RCF GT3で参戦することにした。

とはいえ、9月開催の鈴鹿1000kmに同車で参戦すべく準備を進めていたこともあり、車両の状態にまったく問題はないと石井貴之チーム代表は語る。

例えばフレームは、昨年まで2シーズンにわたりSUPER GTのK-tunes RCF GT3で使用していたものに載せ替えられた。フレームは走行を重ねるうちに金属疲労が蓄積し、コーナリング時にわずかなひずみが生じる。7年ほど使用してきた従来のフレームから比較的新しいものに載せ替えたことで、より高いパフォーマンスが期待できるだろう。

なお、グラフィックはボディ前方のガンメタリックから後方へとブラックに変化する昨シーズンのデザインを継続して採用している。

エンジニア体制も、一瀬俊浩氏と辻凱杜氏という2026年シーズンのSUPER GTを戦う顔ぶれがそのまま合流する。ただし、GT WCAでは役割が入れ替わり、辻氏がチーフエンジニアを、一瀬氏がパフォーマンスエンジニアを務める。SUPER GTと同様、データを軸にした緻密なセットアップ作りが、このマシンでも踏襲される。

ステアリングを握るのは、プロフェッショナルドライバーの福住仁嶺選手とジェントルマンドライバーの末長一範選手だ。

福住選手は5月24日に鈴鹿サーキットで開催されたSUPER FORMULA第5戦で勝利を飾った。一方、末長選手も5月10日、富士でのインタープロトシリーズでジェントルマンクラス優勝を果たすなど、それぞれ絶好調だ。その勢いを、急遽の登板となったRCF GT3でどう発揮するか注目である。

97号車Ferrari 296 GT3──SUGOでのダメージを完全に克服して富士へ

97号車Ferrari 296 GT3を駆るのは、プロフェッショナルドライバー高木真一選手と、昨シーズンはGR SUPRA GT4 EVO2でGT4クラスに参戦したアマチュアドライバー ベティ・チェン選手のコンビだ。

開幕戦SUGOの第2戦では、ベティ選手がタイヤ交換直後のピットアウトでアクセルを踏み込んだ瞬間、温まりきっていないリアタイヤがグリップを失ってスピン。右リアがコースサイドのウォールに接触し、マシンは大きなダメージを負ってリタイアとなった。

損傷したマシンはその後、メカニックの手によって入念に修復作業が進められた。破損したパーツを一つひとつ点検・交換し、完全な状態まで仕上げられている。ダメージを乗り越え、万全の体制で富士大会に挑む。

再び、LEXUS RCF GT3とFerrari 296 GT3の2台で

奇しくも昨シーズンと同様にLEXUS RCF GT3とFerrari 296 GT3で戦うこととなった富士大会。市販車であるLEXUS RCFの生産は2025年11月に終了したが、レーシングカーとしてのRCF GT3は、現在もWEC(世界耐久選手権)で勝利するなど、世界の舞台で活躍を続けている。昨シーズンはトラブルに阻まれ結果を残せなかったが、世界の舞台で結果を出し続けるこのマシンが、今大会でどんな走りを見せるか注目したい。

一方の97号車Ferrari 296 GT3は、昨シーズン同様に同じクルマで参戦するチームが多い中、2024年の同大会で2連勝を飾ったベテランの高木選手と、このサーキットが得意だと語るベティ選手がどんな走りを見せるのか。7月11日・12日、富士スピードウェイでのK-tunes Racingの戦いに期待していただきたい。

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